グレアム流・バリュー(割安株)投資法

ETF投資に専念する方には、個別企業研究は必要ないかと思いますが、ここでは、「賢明なる投資家」ベンジャミン・グレアム流の企業価値判定・バリュー(割安株)投資法を解説します。

割安というのは、本来の企業価値に対して、現在の株価(時価総額)の方が安い状態のことをいいます。

つまり、自分が判断した企業価値と市場が判断した企業価値(時価総額)を比べ、自分が判断した価値より時価総額が低い株(企業)に投資することです

分かりやすく言うと、「一万円の入っている財布(企業)を5千円で買う」ことです。

<企業価値判定法>

グレアム流の企業価値とは、今企業が持っている現金・債権などの流動資産(主に現金化しやすい資産)などから負債(借金)を差し引いた残りの額をいいます。つまり、今会社が解散したと仮定して、会社の資産から借金を差し引いて実際に株主に返還される価値総額のことです。

(例)A企業
現金1億円、売掛債権1億円、借金1億円の会社のグレアム流価値

価値=現金1億円+売掛債権1億円×0.7-1億=7千万円
※売掛債権は掛け率0.7倍で計算してます。(3割は回収できないと仮定して)

以上がグレアム流企業価値分析です。ただ、実際には流動資産から負債を差し引いた額より時価総額が低くなることはめったにないため、以上の原則では投資先企業を見つけることは難しいと思います。

そのため、流動資産に一定の固定資産を加えた額から負債を差し引いた方が実態に即していると思います。

(例)
流動資産1億円、固定資産1億円、負債(借金)1億円の会社の企業価値

(1億円×0.7)+(1億円×0・3)-1億円=0円
※流動資産の掛率は0.7、固定資産の掛率は0.3で計算しています。固定資産の方が現金化しにくいため、掛率を低く設定します。

以上が企業価値判定法をできるだけ単純化したものです。ただ、実際に企業価値を詳細に分析するには、貸借対照表から個別資産ごとの掛率を細かく設定し、より詳しく価値判定をする必要があります。


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