ETFのメリットは1銘柄で十分分散投資ができることです。(それ以外の銘柄を買う必要がないこと)
そのメリットを私が実感したのは08年後半からの金融危機と株価暴落を通してです。
日経平均株価が1万8千円から8千円まで下落する過程で、一日で日経平均が千円近く暴落することがたびたびありました。
そして、トヨタ自動車が2700円、パナソニックが1000円強、ソニーが約1600円、シャープが650円まで下落していました。
私は、日本株の割合は投資資金の3割程度と決めていたのですが、日本を代表する企業のPBR(株価純資産倍率)が0.5倍や0.7倍などの数字を見ると、安くなった株を買いたい欲求が沸いてきました。
そしてついつい、トヨタやパナソニックなどに追加投資をしてしまい、ポートフォリオの中の株式の割合が45%まで上昇していました。
また、09年初頭のオバマ大統領就任と各国の景気対策の発表で日経平均が7000円から9000円に回復すると、過剰に投資していた株式を売りたい欲求が沸いてきました。
そして、買値より高くなった株や損が縮小した株をいくつか売ってしまいました。
つまり、本当はバリュー投資かつバイアンドホールドを目標にしていたにも関わらず、株価の変動によって右往左往する投資哲学のない投資家と同じ行動をしていました。
<ETFのメリット>
TOPIXや日経平均のETFを日本株の代表として買い付ける場合、ETF1銘柄で分散投資が完了しているため、トヨタやソニーなどその他の企業の株価をよそ見する必要がありません。
単純にETFをポートフォリオの数割まで買い付けるだけでよいのです。
つまり、安値での買いたい欲求(色々な企業に目移りする状態)や高値での売りたい欲求(少し回復したタイミングで、利益確定や損失を確定したい状態)から自分自身を遠ざけることができます。ポートフォリオの決めた割合から、過剰投資することや過小投資することを避けることができやすいと思います。
実際に、毎月○万円づつETFを買い増していくという、シンプルな投資行動の方がうまくいくケースが多いと思います。
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