ETFの分配金希薄化について

JーETFの分配金②のページで解説したように、ETFの口数が増加するにしたがって、分配金は希薄化するようです。

1343 NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信では、J-REIT指数構成銘柄の平均利回りは7%にも関わらず、09年2月期の利回りは年率2%強(分配金540円)、09年5月期の利回りは年率約5%(分配金1160円)と、東証REIT指数平均利回りに及びませんでした。

その理由については、口数の増加による一口あたりの分配金の希薄化が原因だと予想していました。

そのような分配金の希薄化について、野村アセットマネジメントHPに詳細な解説が掲載されましたので、一部抜粋して掲載します。

以下、野村アセットマネジメントHPより抜粋・・・・・・・・・・

・ETFの分配金の原資となる収益は、ETFが保有している株式などの有価証券からの配当や受取利息が主なものとなります。また、ETFのファンド内では信託報酬などの費用も発生しています。ETFの収益の分配については、決算期間中に発生した配当や受取利息などの収益から信託報酬などの費用を控除した全額を分配するものと法令等で定められています。

・ETFの取引には、取引所での売買の他に機関投資家等による追加設定・交換があります。追加設定は機関投資家等が現物株式等を拠出して受益権を取得することで、追加設定によりETFの口数は増加します。一方、交換は追加設定とは逆に、機関投資家等が受益権と引き換えに現物株式等を引出すことで、交換が行われると口数は減少します。取引所での売買の場合は口数は変化しませんが、追加設定・交換の場合は口数が変化しますので、追加設定・交換が行われると1口当たりの分配金は増減することがあります。

・追加設定・交換により1口当たりの分配金(原資)は増減することはありますが、増減しても、株式の価格変動等を考慮しない場合、投資家のみなさまが保有しているETFの1口当たりの価値に変化はありません。

・・・・・・引用ここまで・・・・・・・・・・

つまり、一口あたりの分配金が減額・希薄化しても、分配金の支払いの時期を通して株式の価値は増減せず、ETF一口あたりの価値に変わりはないとのことです。

J-REIT指数の分配金利回り低下のように、今後初決算を迎える他のETFでも同様のことが予想されます。その点を注意された上で、ETFへの投資を検討された方がよいかと思います。
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